白馬三山~唐松岳縦走(不帰キレット編)

忠太

2017年09月02日 22:02


8/26・27 夏の終わりにもうひと歩き、白馬三山~唐松岳をケータと歩いてきました。

白馬三山編はコチラから



初日の夕方まで吹いていた強風も夜中には収まり、夜中には満天の星空もみえました。

予報通り、二日目は絶好のコンディションとなり、難所の不帰キレットに挑む条件が整うのでありました。





おはようございます。

二日目はいよいよ不帰キレットを歩きます。若干緊張感はありますが、昨夜は良く寝れたので体調は万全。お天気も良さそうなのでワクワクが止まりませんね~^^






天狗尾根。

序盤は穏やかな稜線歩き。ウォーミングアップには丁度良いですが、お日様が出ていないので寒いですw






丁度雲に隠れてご来光が見れませんw

時間的にはもう日が登っているころ。早く上がってきて~






静かな縦走路と壮大な景色。

恐らくテン場をスタートしたのは我が家が一番早かったと思います。誰もいない天狗尾根、その先には唐松岳、五竜岳、鹿島槍。後立山連峰の峰々が一望できる素晴らしい景色に感動。最高だね!






ようやく現れた朝日がさらに素晴らしい景色を見せてくれました。






目覚める後立山連峰の峰々。



立山連峰と剱岳も朝日を浴びて輝いておりました。






ケータよ、何を思う?

しばし朝日や周囲の景色に見とれるケータ。貪欲にピークハントしたりストイックにハードなやつを歩くのも良いけれど、こんな静かな時間を楽しむのも山の醍醐味なんだよ。もう少し時間がたてば、それがわかるようになるのかな?






天狗の大下り。

気持ちの良い天狗尾根の終点と不帰キレットの入り口、天狗の大下りにやってきました。ここからはガレ場岩場が続くので、ストックをしまいキレットに備えます。






不帰ノ嶮(かえらずのけん)。

天狗の大下りを下りきった最低コル辺りを不帰キレットと呼ぶらしいが、不帰ノ嶮とは?
多分ここから唐松岳までのルート全体の事なのかな?そんなこともわからずに歩いてみます(汗








まずは最低コルまでの高低差300mを一気に下ります(もったいないw)。

岩場や鎖場も急ですが、高度感はそれほどでもありません。しっかりと足場を見極めながら下れば難しいところもないです。ただ、ガレ場の下りは落石に注意が必要ですね。






最低のコルから。

左から不帰一峰、不帰二峰北峰、不帰二峰南峰、不帰三峰です。一峰へは、手前の岩が崩れた小ピークを右側から巻いて登っていきます。







一峰に到着。

ここまでは全くと言っていいほど危険個所もなく、あっさりと着きました。






一峰から二峰へ。

不帰キレットの核心部はこの二峰にあります。一見垂直にも見えるこの岩場を直登したりトラバースしたり。丁度歩いている方が見えましたが、遠目から見ると「あんな所歩けるの?」って感じのルートで、正直ちょっとビビりました(汗






一旦鞍部まで下ります。ここも落石注意!






さあ、いよいよ核心部へ。

大好きな岩場を前にテンション高めなケータ。気持ちはわかるけど、ここからはミスの許されない場所が続きます。集中力を高め、本気モードで行こう!







上へ上へ。

両手両足をフルに使ってガシガシと登ります。腕力もそれなりに必要だし、ケータくらいの身長だと岩が大きいので立ちこむ際の足の筋力も必要です。難しくはないけれど、何と言ったらよいのか...。
要は岩登りの経験がないと危険な場所かもしれない、といったところでしょうか?もちろん三点支持を理解し、実行できないと滑落してもおかしくない場所です。







トラバース部はすれ違いができないので、譲り合いが必要です。前後の人で声をかけ会いながら、待機できる場所でやり過ごします。

万が一落ちたら...






こんな所をゴロゴロと(汗

高所恐怖症の我が家にはココはちょっと怖かったw






更にガシガシと






もう一丁ガシガシと登って行くと...






不帰二峰北峰に到着。

距離は短いものの、確かに北峰までは高度感もあり注意しなければいけない所でした。我が家は登りだったからまだよかったけど、ここを下るのはちょっと怖いかもしれませんねw






残すは二峰南峰と三峰、そして唐松岳。

北峰より先は危険な所もあまりないという話なので一安心。でも気を抜かずに進みます。






眼下には八方池。

できる事なら池に映り込む白馬三山が見たいところですが、ガスが上がってきているのが見えました。
間に合うか?でも急いで怪我でもしたら笑えないので、一旦忘れることにしましょうw






不帰二峰南峰に到着。

昨日歩いた白馬鑓や白馬岳が見えます。






最高のお天気と最高の景色。

北アルプスとは相性が悪かった我が家でしたが、今年の夏は天候にも恵まれ、素晴らしい景色の中を縦走したりキレットを歩いたり。小学生最後の夏に最高の思い出を残してくれた山行に只々感謝。






ビクトリーロード。

三峰を越え、最後の緩斜面を登って行くと...






唐松岳山頂。

大キレットに続き、不帰キレットも無事踏破。おめでとう、よく頑張った!!






威風堂々と五竜岳



遠くには槍ヶ岳と穂高連峰



初日からずっと見守ってくれていた立山連峰と剱岳



そして不帰ノ嶮。


3年前、ソロで唐松岳を訪れた時は不帰を歩くなんて夢にも思わなかった。ヘルメットを被った猛者達が白馬側から上がって来るのを「すごい所を歩くもんだな~」なんて思って見てました。

あれから3年、ケータと二人でいろいろな山を歩き、いろいろな経験を積んできた成果が実を結び、こんな険しいルート(実際はそうでもない)を歩けるようになりました。体力的にも精神的にも、少しは成長しているのかな?






景色も十二分に満喫したので頂上山荘へ下りて休憩としましょう。





頂上山荘から五竜岳へ向かう登山者達。

今回は二日間の日程しか確保できませんでしたが、もう一日あれば扇沢まで繋げられたんですよね〜。
やはりこの先は気になってしまいますが、お楽しみ?は後にとっておきましょう(^^;







不帰キレット踏破を祝して乾杯!

成し遂げた後のジュースは格別なのでした。うまし!!






ゴンドラ&リフトでお手軽に登頂できる唐松岳。

山頂からの景色も素晴らしく、冬は雪山初級者でもアタック可能なお山です。それ故に多くの人が訪れるので、静かに山を歩きたい人はおすすめできませんねw あっ、個人的には好きなお山ですよ(^^;






縦走とキレット歩き、素晴らしい二日間でした。






不帰ノ嶮。

あのギザギザを越えてきたんだね~。






八方池はガスの中w

楽しみにしていた逆さ白馬三山でしたが、残念ながらガスで見れませんでした(涙)。
このリベンジは近々に。






一瞬ガスがとれた時に見えた白馬三山。

3年前はどれがどれだかわからなかったけど、今山行で覚えることができました^^






登りの渋滞がすごくて予定より時間はかかったけど、無事に八方池山荘に到着。

充実の二日間だったね、お疲れさん!





憧れの白馬岳とケータ念願の不帰キレットを絡めた今山行。天候にも恵まれて雪渓有り、縦走有り、岩登り有りと贅沢な二日間を過ごすことができました。久しぶりのテント泊はちょっと疲れたけれど、新鮮な感じがしてよかったです。たまにはテン泊も良いかな?なんて思えました(^^;
不帰キレットも思ったほど危険な場所もなく、ケータも岩登りを存分に楽しんでいました^^


今回不帰キレット歩いたことで、次の山行は必然的に八峰キレット越えとなりました。夏前に、時間とやる気次第で三大キレットを歩こうか?なんてケータと話をしていたので、どうせ歩くんなら早い方が良いですからね。早く終わりにしてのんびりハイクに移行したいと思います(笑




おしまい






あなたにおススメの記事
関連記事