正直言うと、自分としては富士山ってそれほど魅力のあるお山ではありませんでした。
富士山好きの方、スミマセン
日本一高い山に登頂できれば達成感もあるというのはわかるんですが...
人も多い、ひたすら登る単調なコース、おまけに高山病のリスクも。
どこか避けていたところもあったんですが、ケータがどうしても登りたいというもんで(^^;
彼としては昨年の敗退で一層登頂意欲が湧いていたようです。
というわけで重い腰を上げ、今年も富士山にチャレンジする事が決まりました。
子連れなら小屋泊し二日かけて歩くのが望ましいのでしょうが、我が家の富士登山は日帰り専門。
なので今年も日帰りでチャレンジです!
今年は一番人気の吉田口ルートから登る事に。
一番人気のコースで混雑するのはわかっていましたが、途中に小屋が多いので休憩のタイミングがとりやすいかなーと。
登山者の多くが利用するのが富士北麓駐車場。(1回/¥1000)
始発(4:30)バスに乗るために深夜に到着、そして仮眠。
しかし、蒸し暑さからほとんど寝れず、これが後々仇となりますw
先日の北岳の時とは違い、とても綺麗な観光バスがお出迎え。
立ち乗りは無し、確実に座れ、荷物室完備なので観光気分で五合目まで運んでくれます。
これがNo.1とNo.2の違いなのでしょうか?格差社会恐るべし(笑
五合目から見る富士山は下界からとは全く違う姿です。
この日は午後から雷雲が出る予報、できれば平穏な一日であってほしいものです。
遠くには先週歩いた北岳、そして南アルプスオールスターズが。
今頃は
あのお方も出発準備してるのかな?
無事に登頂できるようにお祈りしておきましたよ♪
五合目では高所順応も兼ねて朝食をとったりして1時間位ゆっくりするつもりでした、つもりでした。
ご存知の通り、昨年から富士山では登山者を対象に入山料(正式には富士山保全協力金)が導入されてます。
任意なので払わない方も結構いますが、我が家は協力させて頂きました。
使用目的が不明瞭との指摘もありますが、我々登山者の為にも有意義に活用して頂ければ幸いです。
5:50、結局は30分程時間をつぶしただけで歩き出してしまいましたw
まあ、六合目まではハイキング程度の歩きなのでゆっくり進んで高所に体を慣らせば良いかなと(^^;
六合目にある登山指導センター。
ここでは最新の天気予報が確認できます、やはり午後から雷雲が湧いてくる様子。
でも焦らず、いざとなれば小屋に逃げ込まなければならないので小屋の位置を地図で確認。
六合目から山頂方面。
まずは最初の小屋"花小屋"へ、目標はゆっくり歩く事、CT以上の時間をかけること(笑
休憩をとりながらのんびりと歩いていきますが、気を抜くとちょっとペースが上がってしまいます。
行きたがる競走馬を手綱で抑えるジョッキーの気持ちが少しわかったような気がします^^
花小屋からは岩場の登山道。
こういう場所では息がきれがちなので、より一層ゆっくりと。
青い空と白い雲、健気に咲くお花達、夏の風景がここにはありました。
各小屋に到着するたびにほぼ小休憩をいれます。
普段は水分をあまりとらないケータも進んで水分補給をしていました。
八合目の太子館に到着、すでに3000mは超えています。
ここら辺から高山病と思われるハイカーが増えてきたような...
岩場の登りも高度が上がるにつれて体力をつかいます。
ゆっくり進みましょう。
元祖室に到着、ここからは我が家にとって未知の世界に突入。
体調は至って良好、ゆっくり歩いてきたので疲れもそれほど無く、このまま行けば...なんて気が早いw
八合五勺の御来光館に到着。
なんとなくですが、この時点で「今回は登頂できる」と思ってしまいました。
ケータの顔がいつになく頼もしく、生き生きしてたからかな?今と思えばですけどね(^^;
登って来た道、下の方の小屋は雲で見えなくなっていました。
いやー、上がってきたね。
ここからは山頂も視界にとらながら上がっていきます。
テンションも上がってしまうので抑え気味に、今までと変わらずにゆっくりと。
九合目、ケータ余裕の表情。
高山病の症状もなく、普段よりゆっくりのんびりなので体力的にも余裕があるとの事。
それでも最後の登りはきつかった。
息がきれそうになる度に立ち止り深呼吸、最後まで慎重に。
直下の鳥居に着けば山頂は目の前に。
スタートから7時間弱、吉田口ルートの山頂に到着。
後半はちょっとペースが上がってしまい、きつい所もあったけど無事に山頂に立つことができました。
昨年のリベンジが果たせてとても満足そう、よく頑張った!!
日本一の山頂はとっても賑やか。
所狭しと並ぶお土産と沢山の登山者でごったがえしておりました。
ご褒美に小屋で好きな物を食べて良いよ、って言ったら選んだのがカップ麺(^^;
山で食べるカップ麺は格別にうまいそうです。
しかし、二口くらい食べると箸が止まってしまいました。
このタイミングで奴がきました、高山病。
というか、少し前から症状はあったようですが隠していた様子。
話を聞くと、九合目の少し先から症状が出ていたとの事。
入山前から「高山病の症状が出たらすぐ降りるから申告する事」と約束していたので言い出せなかったみたいでした。
自分も高山病の経験はあるのでわかりますが、きっと辛かったことでしょう。
症状を隠していたのは褒められる事ではありませんが、彼にはそれだけの決意をもったチャレンジだったんですね。
辛いのによく頑張ったね!
こうなると急いで下山をしなければ、でもバッジだけは忘れずに。
購入するとすぐ、記念に登頂日を刻印してもらえます。これは嬉しい
今回は剣ヶ峰までは行けませんでした。
幸い症状は治まってきて本人も行きたがっていましたが、雷雲の心配もあったから。
小屋の方にも相談してみたけど、子連れだし総合的に考えておススメできないと言われました。
ケータは少し残念がっていましたが下山します。
自分は充分満足です♪
御存じの通り、吉田口の下山ルートは登りのルートとは別になってます。
山頂から下江戸屋までは吉田口と須走口が一緒、そこから吉田口単独の下山ルートに進む事になります。
道間違えが多いようなので注意が必要ですね。
急速に大きくなる積乱雲?
この後、一面ガスに覆われてきて遠くには雷鳴も。
下りが苦手な我が家ですが、急ぎ足で下ります。
七合目の公衆トイレまで一気に下りました。
ここなら雷がきてもなんとかやり過ごせる、そう思った安心感と同時に疲れが一気に押し寄せてきましたw
と同時に自分には頭痛も(汗
実は自分にも九合目を過ぎた頃から頭痛と軽い吐き気の高山病の兆候はあったんです。
ケータの登頂の邪魔にならないように平気なふりをしてました(^^;
でもここまで下って来てから酷くなったので、単なる寝不足だったのかなと。
しかし、この後はどんどん頭痛が酷くなり歩くのも辛かった(涙
ガスも消え、晴れ間が戻り順調に下山。
六合目を過ぎると多くのハイカーや観光客?とすれ違いました。
みんなこの時間から登るのかな?
無事に五合目まで戻ってきました。
急ぎ足で下りて来たので下山はあっという間の2時間半。
あんなに地道に登ったのにあっけないもんですね(^^;
五合目では登頂祝いにソフトクリームで乾杯。
丁度良い時間のバスがあったので駐車場まで戻ると、頭痛と疲れの為車内で少し仮眠。
起きたら頭痛も少し治まってなんとか運転して帰る事ができましたw
日本一のお山、富士山。
やはりそのてっぺんに立つのは難しい事なんだなーと実感しました。
気力・体力はあっても高山病という目に見えない相手がその道を阻んできます。
この日も元気に自分達を追い抜いて行った若者が途中で高山病に倒れている姿を目にしました。
その一方で小さな子供が山頂で元気に走り回っていたり...
高山病というのはいつ何時、誰がかかるのか、ほんとわからないものだなーと。
我が家は軽い症状で済んだのでまだ良かったほうだと思いました。
今回、我が家は剣ヶ峰に立てなかったので本当の意味での登頂はできなかったのかもしれません。
でも自分としては満足だし、今後よほどの理由がない限り富士山に登る事はないと思います。
多分
もし、ケータがどうしても剣ヶ峰に立ちたいのなら、将来自分の力でもう一度チャレンジしてほしい。
大人になって彼が山を歩くかはわかりませんが、剣ヶ峰はその時までの宿題としてとっておいてほしい。
実現するかはわかりませんが、それが父としての願いです。
なにはともあれ10歳の夏、富士山登頂おめでとう!
ってことにしておいてくださいw
おしまい
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