ここ数年、山納めの候補に常にあがっていた燕岳。厳冬期の北アルプスといえば晴天率も低く、時に暴風吹き荒れる過酷な山域。その中でも唯一稜線上に年末年始の期間限定で営業を行っている燕山荘があります。
今回はその燕山荘に宿泊し(もちろんテン泊などありえない)、厳冬期の北アルプスの風景を楽しもうというのが目的。その為には出来るだけ良天の日に入山したく、当初予定していた29日より良い予報となった30日に入山することに決定。ただ、クリスマス以降続いている強風もまだ残るという予報も出ていたのでそこがちょっと心配でした...。でもこのタイミングを逃すともう行く事ができないかもしれないので、意を決して(ちょっとオーバーw)出撃してきました。
早朝4時、宮城ゲートを出発。
無雪期には登山口のある中房温泉まで車で行けますが、冬季は中房線(林道)が通行止めとなるので歩いて行かなければなりません。ハイクスタート地の宮城ゲートから中房温泉までは12km強の林道歩き。林道歩きと言っても、そのほとんどが雪道で高低差は500m、そこを冬靴で歩くとなるとなかなか手厳しいw
日程とお金が確保できればもう一日追加し、初日に中房温泉泊とすればだいぶ楽なんですが、我が家には無理でした。というわけでまだ暗いうちから黙々と林道を歩いていきますw
スタートから2時間、ようやく空が明るくなり始めてきました。
遠くに見える白いお山。ちょっとテンション上がるけど、まだ半分くらいしかきてないという悲しい現実w
マッキンリースタイルで。
長い長い林道歩き攻略にソリを導入してみました。これで荷物を引けば楽になる...という狙いではなく、ちょっとした遊び心といったところでしょうか。実際そんなに楽じゃなかったしねw
もちろんこんな使い方もあります(笑
道路脇には200m毎に看板が設置されています。中房温泉までの残り距離数ですね。
これがあるから励みになるか、これのせいで落胆するか、人それぞれでしょうね(^^;
中房温泉着。
林道歩きを4時間、ようやく中房温泉に到着しました。想像通り、いやそれ以上にきつかった林道歩き。この時点で股関節に鈍い痛みが。ここから合戦尾根を登らなければならないと思うとゾッとしますw
ちょっと遅めの朝食。
これからの登りに備えてエネルギーチャージ。しっかり食べてしっかり歩く、とにかく頑張ろー。
いざ合戦尾根へ。
ソリをそこら辺にデポし、いよいよ登山スタート。アイゼンを履いている方もいましたが、我が家はいつも通りノーアイゼンで様子見です。
第一ベンチ着。雪はそこそこ。
しばらくは樹林帯の中なので風もなくちょっと暑いくらいでした。
第二ベンチ着。
ここにはテントが二張り程ありました。ここ意外にも合戦小屋で数張り、やはりここ数日の天候では稜線上のテン泊は厳しかったのかな?ちなみに我が家はここでアイゼンを履きました。
第三ベンチ着。
徐々に雪も増えてきました。そして徐々に足の痛みも増してきましたw 休憩の数も増え、休憩ごとにストレッチ。なんとか騙し騙しで前に進みます。
合戦尾根ってこんなに急だったっけ?
自身4度目の合戦尾根でしたが、今までで一番きつかった。やはり林道歩き、雪道とアイゼン歩行といった無雪期とは違う条件が大きく響いていたんでしょうね。一方のケータは順調そのもの、時に励まされ時に待っていてもらい、完全に彼の足かせとなったダメオヤジなのでした(涙
合戦小屋着。
登山口から3時間を想定していたけど結果は25分ほどオーバー。足の痛みが強くなってきたのが少し心配だったけど、ここまできたら行くしかない。休憩しながらストレッチ&マッサージに精を出しますw
ちなみに合戦小屋には簡易トイレが設置されていました。
上空を舞う雪煙。
小屋にいる時は風はあまり感じなかったけど、上は風が強いのかな?
合戦の頭までの急登は悶絶でしたw
小屋からはピッケルに持ち替える方もいましたが、我が家はストックのまま。確かに急登だけど、ピッケルが必ずしも必要とは思いません。その場の状況に応じて必要な装備で登る、道具はファッションではありませんからね(^^;
見える景色が変わってきたのでちょっとだけモチベーションが上がります。
合戦の頭まで来ると燕岳が見えました。
ここまで来ても風は弱風。覚悟していただけにちょっと拍子抜けの感もありましたが、コンディションが良いのは喜ばしい事。素晴らしい景色も見え始めテンションがどんどん上がっていきます^^
もちろん槍様も。
思わず声を上げてしまいます。何度も見てきた槍ヶ岳だけど、この時期にこんなに近くから見れるとは。
周りの登山者からも歓声が上がり、みんなこの景色を楽しみにしてたんだな~と^^
森林限界を越えても風は穏やかでした。
尾根上は強風や降雪でトレースがなくなったりしますが、ここ燕岳(燕山荘)は冬季営業中は細目にスタッフの方がトレース付けを行ってくれているようです。目印の竹竿も沢山あるのでよほどの事がない限りは道迷いなどはなさそう。こうした配慮が安全に登山者を導いてくれてるんですね、感謝です。
近いようで遠い燕山荘。
いつも思いますが、燕山荘は見えてからが長いんで。この日は特にそうでしたw
天気良し、景色良し、最高の尾根歩き。と思っていると...
突然の突風もw
瞬間的ではあるけれど、いきなり横殴りの突風も吹いてきます。これも雪山の醍醐味?平和なのも良いけれど、多少荒れてる雪山も歩いてみたい気がします(^^;
シュカブラ。これも雪山の楽しみですね~
それにしてもこの天気。おおそよ晴れだろうとは思っていたけど、雲一つない快晴!
2017年は冬季の赤岳や西吾妻、夏の3000m峰縦走シリーズ(南アは除くw)などの主な山行はほとんど晴れてくれました。そして今回の山納めもご覧のお天気に。もちろん良天を狙って出撃するんですが、山の天気は予報通りに行かないことも多々あります。それでもこうして素晴らしい天気の下で歩けた事が嬉しかったです。2017年の我が家はモッテマシタYO!
槍から穂高への稜線。
この時期に縦走する人っているのかしら?厳冬期の槍ヶ岳にちょっと興味はありますが、今の我が家レベルでは難しいんでしょうね。妄想だけに留めておきたいと思います(笑
山荘直下も急登です。
山荘までの冬道は小屋裏までの直登です。ここを登れば絶景が待っている、ガンバ!(俺)
厳冬期の北アルプス。
稜線に上がると待っていたのはこの景色。雪を纏った北アルプスの名峰達、この景色を見るためにここまで頑張ってきました。写真では伝わらないけど、その迫力は圧巻なのでありました。
燕山荘着。
長かった初日の目標地、燕山荘にヘロヘロになりながらやっと到着。稜線に上がってからは風も強いし、足の痛みもぶり返してきて大変でしたw
冬の女王様。
もうね、なんか泣けちゃいましたねw
いやね、疲れたからとか頑張って辿り着いたからとか寒かったからとかそういうんじゃなく(笑
燕岳は自分にとっては特別に思い入れのある山なんです。登山を初めて最初の目標だった山でもあり、二人で歩いた初めての北アルプスでもあり。最初に登頂した時は単身赴任の時期が重なり予定より1年も時間がかかったしまったり、あの頃の事を思い出したら我慢できなくなっちゃいました(^^;
しかし、そんな感慨に浸るのもほんの一時。涙もまつ毛も凍ってしまう突風が吹いてくるので急いで小屋へ避難しましたw
後編に続きます
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