北アルプス裏銀座縦走(後編)

忠太

2016年08月29日 15:26


8/18~21 今年の夏のメインイベント、北ア裏銀座を3泊4日で歩いてきました。

前編はコチラから
中編はコチラから




三日目朝。晴れました^^

この日も早い時間は天気が良いようなので、前半が勝負。憧れのお山目指して頑張ろう!







まずは樅沢岳への登りからスタート。

さすがに丸二日歩いた後なので体も重い。荷物の重さがずっしりときますw







登り終えて振り返ると双六岳?

ピークは踏んでないけどかなり遠くに感じます。昨日はもっと奥地にいたんだよね~







4座目でいいのかな?樅沢岳に到着。







憧れの槍ヶ岳は憧れの西鎌尾根から。

我が家は槍に行くなら西鎌尾根からと決めていました。上高地や新穂高からなら1泊でも可能だけど、西鎌尾根を歩くとなると我が家の体力なら連泊が必要。
今回3泊の日程が組めたのでここだけは絶対に外せないルート、天気もまずまずでテンションも↑↑♪







アップダウンも多くしんどい尾根歩きですが、景色もよくて疲れも軽減。

確実に近づいている槍ヶ岳、もうすぐその穂先に立てると思うと今から熱いものがこみ上げてきます。









素晴らしい景色と、お花達。この日、妄想していた世界がそこにはありました(笑







が、現実はそう甘くはありません。あっという間に槍様の上には不吉な雲が...









ヤセ尾根、所により激しいアップダウンや鎖場もあって変化にとんだ西鎌尾根。

苦しいけれど、やはりここを選んでよかった。そう思える素晴らしい尾根歩きでした^^







振り返ると広がる北アの奥地。

あそこから歩いて来たと思うと感慨深いものがあります。よく頑張った!(まだ終わりじゃないけどw)







西鎌尾根をクリア、千丈乗越に到着。

いよいよここからが槍ヶ岳への最後の登り、気合が入ります!







でもやっぱりこうなりました(涙

登頂するまでなんとかもってほしかったけど、こればかりは仕方ありません。







千丈乗越からは急登です。これが恐ろしいくらいの急登(に感じた)、ケータと二人で悶絶w

我々は後日、この急登を"最強急登"に認定しました(笑







ようやく着いた槍ヶ岳山荘ですが、到着と同時に雨ww

まさか午前中から降るとは思っていなかった...どうしよう...







写真は我が家が滞在中、最もクリアな時に撮ったものです。


槍ヶ岳へのアタックは雨なら中止する予定でいましたが、どうしても諦めきれなくてとりあえず待機。
待機したところで岩場は濡れていて危険な事には変わりありません。撤退という英断ができぬまま40分、我が家は登頂する事を選択しました。

この天候で子供に岩場を登らせるのは間違った判断かもしれません。いや、間違っていると思います。
それでも、登頂したいという気持ちが勝ってしまい、濡れた岩場を登る事にしました。
親としては失格かもしれません。でもケータの槍への強い気持ちを一番わかっているだけにどうしても登頂させてあげたかったんです。







緊張する濡れた岩場の登り。ケータの身長でギリギリくらいの足掛かりの所もあってすごく緊張します。

垂直に近いところもあり、滑ったらただではすみません。時間はどれだけかけても良い、一歩一歩慎重に足の置き場を考えながら登ります。







慎重に慎重に進み、最後の梯子の登ります。ここを越えれば...







ケータ11歳の夏、憧れの槍ヶ岳に登頂。よく頑張った!

真っ白だけど、きっと晴れていても涙で景色は見れなかったから同じこと。自分、泣きました。


二年前、横岳登頂の際に二人で交わした約束の槍ヶ岳。何度か計画したけどその度に天候や都合が悪くなり実現できませんでした。大げさに聞こえるかもしれないけど、槍ヶ岳は二人の悲願、夢でした。

なんか今までの事を思い出したら涙が溢れてきて...今こうして記事を書いてても泣けてしまいます(笑







おっと、感傷に浸ってばかりもいられません。本当に怖いのは山頂から降りること。

高所恐怖症の我が家。ガスで高度感は薄れてますが、それでもすんごく怖かったですw


この足元で確保すると共倒れになる恐れがあるので確保せず、自分が先行しケータがすぐ後ろからついてくる。もしケータがスリップしたら止められる体勢で時間をかけて下山しました。







小屋まで下ってきてようやく安堵の時をむかえました。

ちょうどお昼時だったので小屋でランチ。ケータ牛丼、僕ラーメン^^
緊張感から解放され、登頂できた充実感ですんごく幸せな時間だったな~







さてさて、目標も達成したしこれからどうしようか?

当初はここでテン泊することになっていたけど、時間が予定より早い。ここに泊まって翌日雨とかだったら残念すぎるし...(ちなみに翌日朝は晴れだったそうですw)

最終日に早く帰れたほうが良いので途中まで下山しちゃおうか、ってことで下山することにしました。







予定では上高地に下山するはずでしたが、急遽新穂高に変更し槍平を目指します。

沢山歩いたから少しでも短いほうで。もうお腹いっぱい、歩けましぇんww







三度ライチョウ。

今山行では4回、合計10羽以上のライチョウを目撃。ライチョウって雨が好きなのかな??







石と岩がたっぷりの登山道に難儀し、雨に打たれながらの下山。不快感MAXっす(涙

途中の水場で水分をたっぷりと補給、活力を取り戻して小屋まで進みます。








広い河原のような場所、槍平小屋のテン場まで下ってきました。


この時点で15時前。実は下山中に「もしかしたら今日中に下山できるんじゃ?」という淡い期待を抱いていました。槍平から新穂高まではCTで3時間半、ちょっと頑張れば18時には下山できる計算です。
実現すれば13時間のハイク。体力的にはきついけど不可能じゃないね^^

ケータにそのことを話したら結構乗り気。それじゃあってことで小屋まできましたが、バスの乗り継ぎの時間に間に合わないことを知って計画倒れとなりました(涙
これが登り口と下山口が別という難しさなんですね~、残念!


ということで三日目はこれにて終了。頑張りました^^






時間は一気に飛んで、最終日。巻いていこー(笑

ゴロゴロ岩の登山道を下り滝谷出合まできました。左奥に見えるのが、かの有名な滝谷避難小屋ですww







こちらは増水時には流されることもあるという滝谷の橋。

少し心配していたけど、無事に橋はありました。ヨカッタヨカッタ^^








さらに下って白出沢。ここまでくれば後は林道歩きなので楽ちんです♪








穂高平小屋を過ぎ、車止めのゲートが見えたらゴールはもうすぐ。







新穂高ロープウェイに到着し、長かった4日間を無事に完歩。お疲れさん!!







下山後の空はまさに夏空でした。






夏の山旅4日間。とぉーっても疲れたけど、思い出に残る山行になりました。

W三大急登と槍ヶ岳登頂、なによりこの大きな二つの目標をケータと一緒に達成できた事が嬉しかったです。


山にいる間のほとんどがガスと雨という残念なお天気であまり景色はみれませんでしたが、ライチョウやブロッケン現象(あと熊もw)も見れたので良しとしたいと思います。(強がりww)

またいつか、晴れた裏銀座を歩けることを願って... でも次はソロだね、きっと(悲





おしまい


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