三本槍岳(撤退)

忠太

2016年01月13日 21:26

1/10 2016年の山初め、三連休の中日にケータと那須岳は三本槍岳を目指して歩いてきました。


この日は日本海側からの低気圧の影響で那須岳は強風の予報。


それでも雪山を歩きたいというケータの強い要望で突っ込んでみました、三本槍岳へ(^^;




予報を見る限りでは子連れで行くのは無茶だな、というのが率直な感想でした。

しかし、ケータはどうしても雪山に行きたいと...


ケータにしてみれば雪山は楽しいしかないのでしょうが、そんなにあまいものではありません。

丁度良い機会なので山の、雪山の怖さを思い知らせてやろうと出撃する事にしました。






下界から見上げる茶臼岳。

思ったよりも雪がのっていますが山の上は雲が多め、やはり天気はあまり良くないようようですw






今回は北温泉からピストンで三本槍岳を目指します。

雪山を歩けるとあってご機嫌のケータですが、後に恐怖を味わう事になるとはこの時知る由もなかったでしょう。






気温は-5℃。まずまずの寒さ、やはり冬はこうじゃないとネ^^






北温泉までの下りの舗装路は凍結していて怖いと聞いていましたが、この日は雪道だったので問題無しでした。

登山道は手前の道標を右に進みます。







歩き始めは雪は無し。

どのくらい登れば雪が現れるんだろう...






なんて思っていたらすぐに雪^^







しかも思った以上に積雪量もあります。どうやら直近で降ったみたい、もふもふです♪

そりゃあ笑顔もこぼれますね^^






1時間半程歩いてスキー場との分岐に到着。

右に行くとマウントジーンズスキー場、三本槍岳へは左の中の大倉尾根を進みます。







もふもふ雪に寝っ転がってスノーエンジェルを造って楽しそうに遊んでます。

うん、この頃はまだ楽しかったね。






尾根道を進んでいくと目の前が開け、目指す三本槍岳が見えてきました。(多分)






山頂にガスがかかった茶臼岳(左)、マッターホルンのような朝日岳(右)。






さあ、森林限界を目前にいよいよ強風地帯に突入です。







赤面山分岐を過ぎた頃から風が強くなってきました。

時折突風も吹きますが、視界がクリアなので先に進みます。






少し前から気付いてたんですが、この日このルートを歩いたのは我が家が最初だったようですw

序盤のトレースは昨日以前のもの、森林限界上はトレースもなく場所により膝ラッセルも。

風もどんどん強くなってきて「やばいかな?」と思ってきた(汗





ここを越えれば清水平、三本槍岳も目の前に。

ところが風が一層強くなり前に進めなくなってしまいました。






暴風を背に受けながら座り込むケータ。

風速何mとかはわからないけど自分も立ち上がるとよろけてしまうのでかがんでいました。


フードを被っていたのもあったけど、風の音がもの凄くてお互いの声も聞こえないほど。

とにかく風が収まるまでケータには絶対に立つなと言い、その場をやり過ごしました。


少しだけ風が収まった時、ケータにもうこれ以上は進めないと告げました。

さすがに彼もこの風は恐怖だったようで珍しく素直に承諾、潔く下山する事にしました。






この時の気温、写真では-9℃ですが一時は-12℃をさしていました。でも風があったので体感はもっと低く感じました。

写真を撮るのにグローブを外していたら指先の感覚がすぐになくなっていくのがわかり、ちょっと焦った(汗






1830、今回の我が家のピークはここ。

残念だろうけどよく頑張った!登頂はできなかったけど笑顔で山を下りよう。







風が弱まった、さあ走れ~(笑






樹林帯まで戻ってきました。風の音はするけど木々が遮ってくれるので一安心。

この日の那須岳はその後も風は強いままだった様子、撤退は正解でしたね^^






往きで見つけたちょっと広い雪原でランチタイム。

日帰り山行ではあまりのんびりランチとかしない我が家ですが、時間もあるのでのんびり休憩。






恐い思いもしたけれど雪山は大好きだそうです。血は争えんな(笑






あっという間に北温泉まで下ってきました。

一汗流したいところですが、ここの温泉はワイルド感満載なので今回はパス。






下山後、空を見上げると雲の流れがすごく早かった。

きっと山頂付近では暴風が吹き荒れてすごい事になってるんじゃないかな?






なんとか無事に駐車場に帰還、お疲れさん!

この後、リッチな日帰り温泉で汗を流しました。





帰りには那須に来ると必ず立ち寄る「アイス工房 ももい」でジェラードを。

お気に入りのかぼちゃとあずきのジェラード、まいうーでした^^





強風予報のなか、ケータの希望で敢えて挑んだ今回の山行。

強行した背景にはケータに山の怖さを知ってほしかったという理由もありました。


早く歩く事より長い距離を歩く事より高い山に登る事より、安全に怪我無く家に帰ってくる事のほうが大事。

危険を感じたら進まない、撤退するという選択肢を身をもって体験してほしかった。

もし彼が大人になって登山をする事があるならば、この経験を生かしてくれればと思います。考え過ぎかな(^^;




登頂できなかったのは残念でしたが、もふもふの雪と戯れたり、エクストリームな体験もできて充実した山行でした。

やっぱり雪山は良い!次も安全第一で雪山を楽しんで来ようと思います^^ 取り急ぎ今週末にでも(笑






おしまい








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